整形外科一般
整形外科とは運動器(全身の骨、筋肉、神経、関節)の外傷・障害を受け持つ科のことを指します。
具体的には首、腕・手、腰、足、肩等の部位の痛み、腫れ、しびれ、外傷(※)、こわばり、だるさ、動かしづらさなどに対する診断・治療を行います。
※外傷とは打撲、骨折、切り傷、脱臼、捻挫などの外力による急激な変化のことです。
ハイドロリリース・ボツリヌス療法
ハイドロリリースについて
ハイドロリリース (Hydororelease)という言葉自体には注射の対象部位を示す意味は含まれていないため、対象部位を示す言葉と組み合わせて使用されます。例えば、ファシア(特に「a Fascia」)を対象にしたハイドロリリース (Hydororelease)を「ファシアハイドロリリース」と呼びます。末梢神経を対象とすれば「末梢神経ハイドロリリース」、靭帯を対象とすれば「靭帯ハイドロリリース」となります。(JNOS ホームページより)
当クリニックでは、トリガーポイント注射として、生理食塩水+局所麻酔薬等を使用しています。
エコー(超音波検査)を用いて痛みのある部位の画像をリアルタイムで確認し、痛みなどの症状の原因となる部位(筋膜・神経周囲)、いわゆるトリガーポイントを見つけて生理食塩水+局所麻酔薬を使用し、注射にて筋膜・神経周囲組織の炎症や脱水を改善したり、筋の攣縮を改善し、動きを良くすることにより痛みをとる手技のことです。
使用する麻酔は少量のため、副作用の出現率が低いと言われております。また、当院ではなるべく細い針(25~27G)を使用しており、注射による疼痛を最小限にできるよう努めております。
ハイドロリリースQ&A
筋肉の表面、筋線維、骨や内臓、血管や神経などを繋いでおり、私たちの体を支えています。
姿勢の保持、力の伝達の役割の他、「固有感覚受容器」という神経が含まれており、痛みや痒いなどといった感覚を脳に伝える働きも担ってます。筋膜もファシアの一部です。
そのような症状に対し、ハイドロリリースを行うことにより患部の脱水を改善したり、炎症を緩和させて、動きを良くすることができるとされています。
しかしハイドロリリースにより症状が緩和しても、今までと同様の生活をしていると症状が再度出現することがあります。症状が再度出現することを防ぐためには、リハビリを行うことが効果的と言われております。そのため、当院では患者様の希望、症状に合わせながらリハビリの提案も行っております。
ボツリヌス療法について
ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンというたんぱく質が存在し、このボツリヌストキシンには筋肉の筋肉を緊張させる神経の働きを抑える作用があります。この作用を有効成分とする薬を筋肉内へ注射することにより、痙縮の改善を図る治療法です。
痙縮とは?
筋肉が緊張しすぎて手足が動かしにくく、勝手に動いてしまう状態のことです。手指が握ったまま開こうとしても開きにくい、肘が曲がって動かない、足先が裏側に曲がってしまうなどの症状がみられます。
・関節が固まって動きにくさや、変形する拘縮を予防することができます。
・手足の突っ張りによる痛みを和らげます。
・介護の負担を軽減し、リハビリが行いやすくなります。
効果は3~4か月間ほど持続しますが、その後徐々に効果が消えてしまうため、約3~4か月期間をおいてから再度ボツリヌス療法を行うことが可能となっております。
効果の実感や持続には個人差があります。
骨粗鬆症
当院では骨密度検査や採血にて診断を行い、必要な方には内服薬、または注射にて治療を提供します。
症状
痛みはありませんが転倒などにより骨折しやすくなるのが特徴です。
骨折しやすい部位→背骨(脊椎の圧迫骨折)、手首(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根(大腿部頚部骨折)
骨粗鬆症になりやすい方
閉経後の方、加齢、生活習慣病の方
骨折しやすい人
喫煙されている方、飲酒されている方、ステロイド薬使用中の方、運動不足の方、ご家族に骨折をしたことがある方など
リウマチ
当院では日本リウマチ学会リウマチ専門医である院長が診療を行っております。
早期に現れやすい症状
朝のこわばり、関節の痛み・腫れ、微熱、倦怠感、食欲不振など
交通事故・労災
交通事故や労災保険対象の患者様の診療も行なっております。該当する方は受付時に必ずお申し出ください。
スポーツ外傷・障害
スポーツ外傷とはスポーツ活動中、身体に急激に大きな力が加わっておこる不慮のケガのことです。
一方、スポーツ動作の繰り返しによって身体の特定部位(骨、筋肉、靱帯)が酷使されることによっておこる症状をスポーツ障害といいます。必要に応じて処置やリハビリを行わせていただきます。
その他診療内容
関節に痛みが生じる方(リウマチ含む)
ヒアルロン酸注射にて関節部位へクッションの役割をつくり、関節の痛みを和らげます。
手足の痺れ、運動麻痺、筋力が低下している方
筋電図を使用し、筋肉や神経に異常がないか、筋肉が収縮する時や神経を電気で刺激するなどの筋肉や経の信号の伝わり方を検査し、神経や筋肉に疾患があるかを調べることができます。
足がだるい方には
ABI(足関節上腕血圧比)にて血管の年齢、動脈硬化の有無を検査することができます。
他にも。。。
- 心電図にて心臓に異常がないか検査することができます。
- 最新の機器にて採血の結果を当院にて迅速に出すことが可能となっております。
(検査項目によっては別事業へ依頼することもあります) - 骨粗鬆症については内服薬、または注射にて治療を行います。注射の場合自己注射を行っていただく場合があります。その場合は看護師にて自己注射についての説明・指導をさせていただきます。
装置紹介
X線撮影装置
当院ではFPD(フラット パネル ディテクタ)システムを採用しております。
このシステムは、従来のCR(コンピューター ラジオグラフィ)システムに比べ短時間撮影が可能となり、低線量かによる被曝線量の低減、高い安全性を確保しております。
また、画像診断ワークステーションの活用により高画像度、高品質画像撮影を実現しております。
骨密度測定装置
骨粗鬆症の診断に用いられます。
当院の骨密度装置はDEXA法(Duai Energy X-ray Absorptiometry)といって2種類の異なるエネルギーのX線を照射して骨の密度(骨の中のカルシウムや他のミネラルの量)を測定します。
このDEXA法はとても精度の高い検査とされています。